Scroll

アドベントカレンダー

2025.03.09 11:51

世界は解釈ゲーム。── 野口 日菜多 / Hinata Noguchi


この記事は、2025年度 Beyond Cafe アドベントカレンダー 1日目の記事です!
是非、最後まで読んでいただけると嬉しいです!


はじめまして!株式会社Beyond Cafeの野口日菜多(ひなた)です。

アドベントカレンダーの記事を書くことになり、何を書こうかずっと悩んでいました。

私は大学には進学せず、高校3年生の夏から長期インターンやNPO団体での活動を通じて仕事をしながら過ごしてきました。そのため、「働く上で大切にしているスタンス」について書こうかとも考えましたが、すでに優秀な先輩方が素晴らしい記事を書かれており、なかなかテーマを決められずに困っていました(笑)。

そこで今回は、「働く上で」という視点に限らず「生きていく中で私を助けてくれた考え方」についてお話ししようと思います。

それが、表題にもある「世界は解釈ゲームである」という考え方です。

この記事を通して、少しでも皆さんに新しい視点や気づきをお届けできれば嬉しいです。


1. 自己紹介

野口 日菜多 / のぐち ひなた

Beyond Cafe長期インターン/マーケティング
合同会社カルチャークリエイティブ 25卒内定者/コンサルタント職

■長期インターン歴
・株式会社キュービック(2020年8月~2023年4月)SEO事業部→広告運用→人事部/インターン採用&社内広報
・株式会社Beyond Cafe(2023年10月~2024年12月)イベント事業部マーケティング→社内広報

■課外活動
・NPO法人LES WORLD:業務委託(ザンビア、ルワンダ、フィリピンなどの孤児院の子供達と共にミュージックビデオを作成するワークショップを開催)
・一般社団法人Otonoha:業務委託(障がいを持った子供達と2日間でミュージカルを創るスタッフとして従事)

2. この記事を読むあなたへ

この記事では、表題にある「世界は解釈ゲームである」という考え方について、これまでの私の経験を踏まえながら、具体的にどのような解釈をしてきたのかをお話しさせていただきます。

この考え方は、仕事だけでなく人生にも通じる部分があるのではないかと思っています。

特に、「自分のことが苦手だと感じている方」「トラウマを乗り越えられないと悩んでいる方」「今もなお辛いことに苦しんでいる方」に向けて、この考え方が少しでも心の支えやヒントになれば嬉しいです。

もしこの記事を読んだ後、辛いことがあった際に、このキーワードがふと頭をよぎり、少しでも助けになればと思いながら書いています。

むしろ、人よりはるかに出来が悪く、人と同じ量をこなしていたら絶対に敵わない。中学校の部活では、「誰よりも頑張ってるのに1番下手だよね」と言われていました。(今振り返ると、努力の方向を見事に間違えていました。笑)

3-1. いじめられて、良かったのかも

中学時代のバスケットボール部で経験したいじめは、私の人生において最も多くの解釈を加え、今の自分へと昇華させるきっかけとなった出来事でした。

中学1年生の後半、些細な喧嘩をきっかけに同期7人から約2年間にわたるいじめを受けることになりました。無視から始まり、さまざまな辛い出来事がありましたが、最も心に深く傷を残したのは、彼女たちから渡された「私の悪いところリスト」7枚です。

そこには人格を否定するような言葉がびっしりと並んでおり、長い間耐えてきた心がポキっと折れてしまいました。

その結果、自らを傷つける選択をしてしまった時期もありました。

当時、この出来事についての私の解釈は「自分はそのまま生きていてはいけない人間だ」というものでした。しかし、今では「いじめられてよかった」と思えるようになっています。

この解釈の変化をもたらしたのは、この出来事を乗り越えるために私が行った様々な取り組みでした。多くの人に話を聞いてもらい、アドバイスを受け、本やYouTubeで哲学や心理学を学びながら、多くの考え方を吸収していきました。その過程で自分を見つめ直し、少しずつ立ち直ることができました。

そして最終的には、成人式でいじめのきっかけとなった子と直接向き合い、話をすることができたのです。

この経験を通じて、自分自身の痛みを通じて他人の痛みを完全に理解することはできないかもしれませんが、心から寄り添う力を得ることができました。また、心理学や哲学への興味が深まり、多様な価値観や考え方に触れることで、自分の人生がより豊かなものになったと感じています。

その結果、かつての「自分はそのまま生きていてはいけない人間だ」という解釈は、

「いじめを経験したおかげで他人の痛みに寄り添える自分になれたから、むしろ良かったのだ」という解釈へと変わりました。

今では、いじめを経験する前の自分よりも、現在の自分の方がずっと好きだと心から思えるようになっています。

3-2. 愛されなかった

2024年の「いい夫婦の日」、私の父と母は離婚しました。

昔から家族に対して無関心でしたが、父の会社の倒産をきっかけとして段々家にも帰ってこなくなり離婚に至りました。

離婚に至るまでの間、幾度となく家族会議を開き、家族の絆を繋ぎとめようとさまざまな努力をしてきました。しかし、願いが叶うことはありませんでした。

この出来事を通じて、私は一つの愕然とした考えに直面しました。

「同じ時間を共に過ごし、血が繋がっている家族でさえ、分かり合えないことがある。それならば、人と人はどこまでも分かり合えない存在であり、誰もが一人きりなのだ」ということです。

それでも、長い時間をかけながらも「父親に愛されなかった」という解釈で終わらせず、

代わりに「誰もが一人きりであるという中で、共に生きていくということは、衝突しながらお互いの想いや尊厳を尊重していくことだという学びを得られた出来事だった」と再解釈しました。

3-3. あれ、自分ってこんなに何もできないんだっけ?

実は、Beyond Cafeの長期インターンを始める前に、別の会社で約2年8カ月働いていました。その環境で酸いも甘いも経験したことで、その知識やスキルを活かしてBeyond Cafeでも貢献できるだろうと思っていました。

ところが、実際にジョインしてみると、思いがけない壁に直面しました。

「あれ、自分ってこんなに何もできないんだっけ?」と痛感する場面が多々あったのです。

先輩や上長からは「詰めが甘い」というフィードバックを何度も受け、多くの角度からさまざまな指摘を頂きました。大きなミスを重ねることもあり、以前は任されていた仕事を任されなくなることもありました。そのような状況が続くうちに、「今まで何を学んできたのだろう」「自分は本当に何もできない人間なんじゃないか」と自己嫌悪に陥ってしまいました。

しかし、Beyond Cafeには同じように自己嫌悪を経験しながらも、「また頑張る」と全体に宣言し、努力の末に結果を出しているかっこいい仲間がたくさんいました。どれだけミスをしても見捨てることなく、向き合い続けてくれる上長の存在にも支えられました。

その環境の中で、「まだまだ奢らずに学び、成長できることがたくさんあるんだ」と再解釈しました。改めて目標を立て直し、最後までやりきることができたのです。

(唯一同じ部署の後輩ひまちゃん)

4.「可哀そうな私」を伝えたいわけではない

ここまでさまざまな出来事を記載したのは、決して「可哀そう自慢」をしたいわけではありません。人それぞれ、大変な経験や辛い思いを抱えているのは当然のことだと思っています。

だからこそ、私が伝えたいのは、「すべては解釈次第である」ということです。

過去のいじめについて当時のまま「私は人格が最悪なんだ。生きている価値なんてない」と解釈し続けていたら、今の私はここにいないでしょう。

また、父との出来事を「私は愛されない人間なんだ」と解釈していたら、ずっとネガティブな人間のままだったと思います。

さらに、Beyond Cafeでの長期インターンを「今まで何も学べていない、何もできない人間だ」と解釈していたら、途中で投げ出し、成長する機会を自ら手放していたでしょう。

だからこそ、事実と解釈を分けて認識し、「この事実はどんな解釈にしちゃおうかな」と、まるでゲームのように捉えてみることが大切だと思っています。

この考え方を取り入れることで、意外と物事はどうにでもなるのです。

これをお伝えしたいのは、これから就職しようとしているあなた、何かを諦めてしまったあなた、立ち止まっているあなた、今まさに挑戦しようとしているあなた、そしてトラウマを抱えているあなたへ。

どんな状況にあっても、あなたは大丈夫です。

ぜひ、あなた自身の世界を、さまざまな方向から解釈してみてください。

そうすることで、きっと「思ったより世界は悪くない」と感じられる瞬間が訪れると思います。

5. Ending

Beyond Cafe入社時に、「Beyond Cafe卒業時の理想像」を描きました。

自分の強みを最大限に活かしつつ弱みを平均値までもっていって期待値を120%まで超えられる人材になる

しかし、今回の結果は100点満点中60点。

本当は満点で終えたかったのですが、おそらく120%の期待を超えるには至らず、自分の強みを確実に認識し、それを最大限に活かすにはまだ課題が残っていると感じています。

それでも60点を取ることができた理由は、弱みについてさまざまな角度からフィードバックをいただき、それに対して徹底的に向き合うことができたからだと思います。この過程で多くの学びを得ることができたのは、とても大きな財産です。

後悔が残る結果ではありましたが、この悔しさを次の環境へのエネルギーに変えて、次こそは必ず120%の期待を超えていけるようにしていきます。

6.次回予告

次回は、笑顔が太陽みたいで一緒にいるとポカポカしてくる「こやちゃん」こと小山真綸(こやま まりん)が担当します!

本当に努力家で数字にこだわりながらも、1人1人に愛を持って全力で向き合っているこやちゃん。みんなに愛されながらも尊敬されています。

そんなこやちゃんが、どんな思いを持って仕事に取り組んでいるか必見です!


Beyond Cafeは、長期インターンメンバーを募集中です!
https://recruit.beyond-cafe.com/